沖縄の強い紫外線、髪や頭皮にも影響する?【連載第1回】夏の髪と頭皮のお手入れ
こんにちは。
おもろまちヘア美容Clinicの院長です。
9月に入りましたが、沖縄ではまだまだ暑い日が続いています。
朝晩に少しだけ季節の変化を感じる日があっても、日中に外へ出ると「まだ夏だな」と感じる方も多いのではないでしょうか。
この時期、顔や腕の日焼け対策は続けていても、意外と忘れやすいのが「髪」と「頭皮」です。
特に分け目やつむじなど、頭頂部は直接日差しを受けやすい場所です。
「夏も終わりに近づいたし、もう紫外線対策はそこまで必要ないかな」と思うかもしれませんが、沖縄では9月も強い日差しが続きます。
今回は、紫外線が髪や頭皮にどのような影響を与えるのか、そして日常の中でできる対策について、毛髪科学の視点からお話しします。
1. 紫外線で髪に起こる「空洞化」と「赤茶け」
「日焼け」と聞くと、肌が赤くなったり黒くなったりするイメージがありますよね。
一方、髪の毛は紫外線を浴びても痛みを感じないため、ダメージに気づきにくいところがあります。
「最近、髪が少しゴワつく」「毛先がパサついてきた」という変化にも、紫外線が関係していることがあります。
① キューティクルの変性と「空洞化」
髪の毛の一番外側を覆い、水分やタンパク質が流れ出ないように保護しているのが「キューティクル」です。
髪が強い紫外線を長時間浴び続けると、キューティクルを構成しているタンパク質が化学的に変性します。
その結果、キューティクルが剥がれやすくなり、髪の柔軟性やツヤ、毛髪そのものの強度が低下します。
また、接着剤のような役割を担う「CMC(細胞膜複合体)」も紫外線によって損傷を受けます。
キューティクルが剥がれた隙間から内部のタンパク質が流れ出すことで、髪の内部が「空洞化」する原因になります。
夏の終わり頃に髪のゴワつきや枝毛、切れ毛が気になりやすくなる背景には、こうした変化があります。
② メラニン色素の破壊と髪の「赤茶け(褪色)」
私たちの黒髪の内部には、髪の色を決める「メラニン色素」が存在しています。
メラニン色素には、降り注ぐ紫外線を吸収し、髪の内部をダメージから守る役割があります。
しかし、強い紫外線を浴び続けると、そのエネルギーによってメラニン色素自体が破壊され、減少してしまいます。
夏を過ぎた頃に、
「なんとなく髪が赤茶色っぽくなった」
「ヘアカラーの色が抜けやすくなった気がする」
と感じた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こうした褪色にも、紫外線によるメラニン色素の破壊が関係しています。
2. 海やプールでは「濡れた髪+紫外線」に注意
沖縄では9月に入っても、海やプールを楽しむ機会があります。
そこで少し気をつけていただきたいのが、「髪が濡れた状態で強い紫外線を浴びること」です。
髪が濡れているとき、毛髪内部は水分を吸って膨潤し、デリケートな状態になっています。
この不安定な濡れ髪のまま強い紫外線を浴びると、乾いた髪と比べて毛髪強度の低下や褪色など、複合的なダメージが起こりやすくなります。
海やプールから上がったあと、濡れた髪のまま長時間日差しを浴びながら自然乾燥させることは、できるだけ避けたいところです。
遊んだあとは髪を濡れたまま放置せず、少し早めにケアしてあげましょう。
正しいアフターケアについては、第4回のコラムで詳しくお話しします。
3. 見過ごしやすい「頭皮の日焼け」
紫外線の影響を受けるのは、髪の毛だけではありません。
髪を育む土台である「頭皮」も、強い日差しを受けています。
特に、加齢や薄毛の進行によって髪全体のボリュームが低下している方は、頭皮が直接太陽光にさらされる部分が増え、光老化や急性の炎症が起こりやすくなります。
紫外線によって頭皮が乾燥し、硬くもろい状態になると、角層のバリア機能も低下します。
その結果、外からの刺激に弱くなり、炎症や乾燥性のフケ、かゆみにつながることがあります。
「最近、なんとなく頭皮がムズムズする」
「以前よりフケが気になる」
そんな変化がある場合は、夏から続く強い日差しによる頭皮の日焼けや、軽度の湿疹が関係している場合もあります。
ただし、ここで一つ知っておいていただきたいことがあります。
よく「紫外線を浴びると薄毛になる」「AGAが進行する」といった話を見かけますが、日差しを浴びること自体がAGAの直接的な引き金になるわけではありません。
AGA(男性型脱毛症)の主な原因は、遺伝的素因や男性ホルモン(アンドロゲン)の影響によるものです。
紫外線によって起こるのは、主に「髪の毛(毛幹)の物理的な損傷」と「頭皮表面の炎症や光老化」です。
切れ毛や乾燥が増えたからといって、「AGAが急に進んだのでは」と過度に不安になる必要はありません。
大切なのは、髪と頭皮を日差しからできるだけ守り、日々のケアを続けていくことです。
4. 日常でできる、髪と頭皮の紫外線対策
紫外線対策というと少し大変そうに聞こえるかもしれませんが、特別なことばかりではありません。
毎日の外出で取り入れやすいものから始めてみましょう。
① 帽子を上手に使う
「帽子をかぶると蒸れて薄毛になるのでは?」と心配される方もいらっしゃいます。
しかし、通常の帽子の使用そのものがAGAを引き起こすわけではありません。
直射日光を遮るという意味では、帽子は取り入れやすい紫外線対策の一つです。
ただし、沖縄ではまだ汗をかきやすい時期です。
汗をかいたまま長時間蒸れた状態が続くと、においや不快感の原因になることがあります。
通気性のよい素材を選んだり、ときどき帽子を脱いで蒸れを逃がしたりしながら、清潔に使うことを意識してみましょう。
② 日傘で分け目や頭頂部への日差しを減らす
日傘も、頭頂部や分け目に直接当たる紫外線を減らすために取り入れやすい方法です。
特に日差しの強い時間帯に歩くときなどは、顔だけでなく髪や頭皮も一緒に守ることができます。
沖縄では9月でも日差しの強い日がありますので、夏が終わりかけたからとすぐにしまわず、もう少し活用してもよいでしょう。
③ 髪用のUVケア製品を取り入れる
外出前に、髪用のUVカット効果があるトリートメントスプレーや、紫外線防止効果のあるコート剤を髪の表面に使用する方法もあります。
紫外線によるキューティクルやCMCへのダメージをできるだけ抑えるためのケアとして、帽子や日傘とあわせて取り入れてみるのもよいでしょう。
毎日すべてを完璧に行う必要はありません。
長時間外にいる日だけ帽子をかぶる、日差しが強い日は日傘を使う。
まずは、そのくらいからでも十分です。
まとめ:傷んでからではなく、傷む前の小さなケアを
髪の毛は、爪と同じように「生きていない細胞」で構成されています。
そのため、一度大きく傷んだ髪が、自ら元の状態まで修復することはできません。
サロンで行うトリートメントなどの補修ケアによって、一時的に手触りを整えることはできますが、髪そのものの傷みを元の状態に戻すものではありません。
だからこそ、紫外線によるヘアダメージでは「傷んでからどうするか」だけでなく、「できるだけ傷ませない」という考え方も大切です。
9月になったとはいえ、沖縄ではまだ暑さも日差しも続きます。
とはいっても、毎日の紫外線対策を完璧にする必要はありません。
外出するときに帽子をかぶる。
日傘を持って出る。
髪にもUVケアを取り入れてみる。
そんな小さな積み重ねでも、髪や頭皮をいたわることにつながります。
そして、「最近、頭皮のかゆみが続く」「フケがなかなか治まらない」「抜け毛も少し気になる」といった変化がある場合は、一度頭皮の状態を確認してみることも大切です。
「まだ治療までは考えていない」という方でも、お気軽にご相談ください。
薄毛や抜け毛だけでなく、髪や頭皮のちょっとした変化についても、おもろまちヘア美容Clinicで一緒に確認していきましょう。
次回は、夏から秋口にかけても気になりやすい「頭皮のベタつき、汗や皮脂のトラブル」について、そのメカニズムと正しいシャンプーの方法を毛髪科学の視点からお話しします。
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